健康(栄養)補助食品は口から入りますから当然胃や腸を通ります。吸収された健康(栄養)補助食品は、血液中に現れます。吸収されても体に利用されなければ栄養素としての意味がないのですが、利用されるためにもまずは吸収されなくてはなりません。口から摂った栄養素が、そのまま消化管を素通りしているようでは、何にもなりません。ミネラルを例にとって、どのタイプがどのように吸収されるのかについて、見てみましょう。例えばカルシウムの健康(栄養)補助食品にはいくつかの種類があります。炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、クエン酸カルシウム、AAC(アミノ酸キレート)カルシウム、無精製カルシウムなどです。皆さんはミネラルというのはどれくらい吸収されていると思いますか。摂ったもののほとんどが吸収されているといった勘違いをしていないでしょうか。実際吸収されているのは数パーセントくらいが一般的で(カルシウム7%)、20〜30%(マグネシウム30〜50%)も吸収されればいいほうです。ミネラルの吸収はいろいろなことに影響されます。例えばミネラルが不足している状態では吸収率が良くなりますが、過剰な状態では吸収率は抑えられます。またアルミニウムの入っている制酸剤が、腸の中でリンと結合してしまい、リンを不足させてしまいます。そのためカルシウムの排泄量が増加して、体内のカルシウム量が減少します。いま挙げたカルシウムのタイプを吸収される順に並べてみると、(1)無精製カルシウム、(2)AAC(アミノ酸キレート)カルシウム、(3)クエン酸カルシウムーグルコン酸カルシウム、(4)リン酸カルシウム、(5)炭酸カルシウムとなります。無精製カルシウムとAACカルシウムは、吸収されるときに、専用の入り口を持っているようなものだと考えれば分かりやすいかと思います。ミネラルイオンが、2分子から3分子のアミノ酸に挟まれた状態をキレートといいます。このアミノ酸キレートをAACと呼びます。このAAC(アミノ酸キレート)ミネラルは、ミネラルイオン(結合していたものから遊離した状態のミネラル)とは別の経路で吸収され利用されます。例えば、カルシウムの吸収には、ビタミンDが必要だといわれていますが、それはカルシウムイオンの場合であって、AACカルシウムの場合は、ビタミンDに関係なく、AACカルシウムのまま、より速く吸収され、組織にもより多く蓄えられます。同じことがマンガン、亜鉛、鉄などについても確認されています。無精製ミネラルの場合は、自然の状態で、既にキレートされた(さまざまな栄養素に囲まれた)ミネラルの状態になっているので、AAC(アミノ酸キレート)ミネラルよりも吸収されます。ほかのタイプのカルシウムは、カルシウム以外のミネラルと一つのドアを争ってしのぎを削らなければ、吸収されて血中に入っていけないと考えるといいでしょう。